第77回 アサヒ北海道写真展 講評
審査講評
二科会写真部北海道支部 札幌地区担当 椿 拓治
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総評
100周年記念アサヒ北海道写真展入賞、入選の皆様おめでとうございます。
道内の被写体を主体に様々な作品が応募されました。全体的な感想としましては最近のカメラの進化に対応した撮影と最後の作品に仕上げるプリントまで自由で関わる意図を感じる事が出来ました。確かにイジリ過ぎの感があるのはありましたが作品制作というのは人任せにしない事。今後も更に作成を期待したいと思います。 既視感のある作品は素晴らしくとも申し訳ありませんが辛くなりました。上位入賞の作品と一般入選作に大きく差があるとも思っていません。正統的な写真から現代アートとしての写真迄、幅広く表現方法が広がっている時代です。アサヒ北海道写真展は伝統的に自由で多様な作品が選ばれてきたと熟知していますが時代、撰者が変われば違う結果になるかも知れません。選外作品の中にも素晴らしい作品も多々あり撰者の我儘とご容赦下さい。叉、学生の部については若者らしい被写体で思い思いの撮り方をしていて新たな視点を感じました。優秀な指導者の有無で作品レベルが左右されているのは仕方ないかも知れませんが写真部のある学校はもう少し写真部に対する理解を深めて頂けたらなと思いました。 -
朝日大賞 「夜明け」 太田 秀樹さん
羊蹄山は山頂まで見えるのは意外と少なく時期時間帯を変えて何日も通ってモノにしたと思います。広く取り入れた前景も季節感を表している。主題とする羊蹄山を中心にした空と手前の二分割の構図ですが安定感があって良かったと思います。
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朝日準大賞 「初雪の朝」 佐藤 和枝さん
初冬の公園を通学の生徒さんが通る、日常の光景をさりげなく撮った様に見えますが作者の計算された表現方法が伝わります。木の葉が木に残り雪の上に少し落ち、そこに仲の良い友達の光景、逆光気味の朝の光、作者の狙い通りだったのではないでしょうか。
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100周年記念大賞 「朝日」 野田 功さん
朝陽を浴びて生き生きしている馬の親子、中々この様な光景は見られそうで見られないワンシーンである。陽を少し右に置き上手くシルエットにしている。構図も素晴らしく色もオレンジ色に輝いて美しく仕上げている。まさに未来への活力となる一枚で「繋いで行くべき風景」にマッチしている。 おめでとうございます‼
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優秀賞 「スズメ蜂の生態」 田澤 豊さん
近寄る事も出来ない怖いスズメ蜂の巣をリアルに作る様子を写真に収めた貴重な一枚だと思います。
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優秀賞 「オブジェ二重撮り」 若山 美穂子さん
スマホでの撮影が主流になりましたがそれを活用して絵にする。今風でもありますが背景のボケも効果的で華やかな作品となっている。
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優秀賞 「力水」 沢村 修さん
マラソン大会のランナーの水補給の姿、コップから溢れる水をリアルに表現されている。スローモーションでバックのボケを使い主体が浮き出ていてその場の雰囲気が見事に感じられる。
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優秀賞 高校・大学生部門 「せめぎ合い」 田中 雪乃さん
高校のサッカー大会の一コマで、このせめぎ合いで次の1点となり、この試合を決める位の迫力を感じる。互いのチームが一つのボールに真摯に向き合い躍動感がある姿が素晴らしい。
